Amebreak AWARDS 2010(6/8) |
DATE : 2010/12/31 |

SIMI LABの面白さというのはやはり「得体の知れない」というトコだろう。彼らのWEBを見ても明確なプロフィールや写真はなくつかみ所がないが、写真や構成などかなり(ボンクラ度高めに)センス良く展開され、不安と共に否応なく興味を惹かれる。その頭領たるQNのデビュー作も、シリアスな面を見せたと思ったら急にふざけたり、そういったコロコロと表情を変えリスナーを翻弄し、それがたまらなく楽しませてくれる。SIMI LABのアルバムが出たときにいったいどういった形になるのか、興味は尽きない。(高木)

GUNSMITH PRODUCTIONの318のフックアップ/制作により今年アルバムをリリースした2MC+1トラック・メイカーの1stオフィシャル・アルバム。ネタ感強いUS東海岸(というかDIPSET周辺)を意識したと思われるトラックに、USのフロウと日本語の押韻をバランス良く両立させたMCのラップも冴えている。全編漂うクールさも今年のシーンのひとつの色を象徴している。(伊藤)

神奈川藤沢市をレップする集団MCのオフィシャル1stアルバム。90年代的なサンプリング・ビーツにセルアウト批判/アンダーグラウンド讃歌を声高に歌う……一転するとただの懐古趣味的なアルバムに陥る危険もあるが、そこは10年に渡って培ってきたグループの結束と各MCのスキルの高さが確実にアップデートされた2010年産日本語ラップ作品として成立させている。(伊藤)

まず彼の作品から思うのは「イケテるなー」という感情だろう。正直なところ、リリックの内容的にはやや弱さを感じるが、それを補ってあまりあるラップ・スキルと、「俺のラップってスゲーから!」と言わんばかりの生意気なヴァイブスは新世代を感じさせる。(高木)

英語と日本語をバランス良く織り交ぜ、コントロールされた落ち着いたフロウを聴かせるEGOのデビュー・アルバム。そのクールネスを感じさせるスタイルは東京の今の空気をよく表現できている(“NO REACTION”は名曲!)。来年DJ NOBU a.k.a. BOMBRUSH!も制作に関わるという2ndアルバムにも俄然期待が高まる。(伊藤)
2010年ニューカマー
高木「今年のニューカマーに関しては、若いんだけど年齢的な部分でのフレッシュさだけじゃなくて、他の作品と比べても見劣りしないクオリティの作品を出してきたっていうのが大きいと思うな。それに90年代HIP HOP~日本語ラップからの文法をしっかり継承したDINARY DELTA FORCEもいれば、全くその文法と離れたQN from SIMI LABもいてって、その軸も幅広かった。選からは漏れたけどZONE THE DARKNESSもハードさとナイーヴさが同居してて面白いアーティストだったし、POPGROUPのKMCもフレッシュだった。それからライヴでしか見てないんだけど、大阪のコッペパンは可能性をもの凄く感じたな」
伊藤「今年のレーベル・オブ・ザ・イヤーを挙げるとするならFILE RECORDSだと思ってて、QNやRAU DEFみたいな才能を発掘してきたのは凄いよね。それがシーンに与える影響は大きいと思う」
高木「余談だけど、アルバム・リリース以前にメテオが既にQNとOMSB'Eatsを自分の作品に客演に呼んでて、彼はやっぱり目利きだなと」
伊藤「2位のSQUASH SQUADにはギドラが登場したときのような、USのラップを日本語に翻訳するって試みを今風に消化してやってるって感じるんだ。で、このチャートの並びを見ると、みんな現行のシーンとのコネクション自体はそう強くなかったアーティストがほとんどだと思うんだ。そういうアーティストたちがちゃんと評価されたっていうのは今っぽいし健全だよね。来年以降はネットの力やミックス・テープだったりで、もっとその傾向が強くなっていくと思う」
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