日本を代表するHIPHOPサイト! Amebreak[アメブレイク]
  • INTERVIEW
  • KNOWLEDGE
  • NEWS / REPORT
  • COLUMN
  • RECOMMEND
  • MEDIA
COLUMN[コラム] RSS

Amebreak AWARDS 2011(3/8) BEST SONGS


2011年を代表するクラブ・バンガーを目指すべく制作され、実際日本語ラップとしては最も洋物中心のHIP HOPパーティで耳にすることが出来たであろう一曲。今年怒濤の仕事量で改めて格の違いを見せつけた2011年版BACHLOGICの幕開けに相応しい壮大且つアッパーなトラックも素晴らしかったが、ただクラブ受けを狙ったノリの良い曲というだけでなく、それこそ風営法絡みで締め付けの厳しいクラブ・シーンへの叱咤激励も曲中に織り込まれてるところにも、本曲にかけるSIMONの志の高さが表われている。(伊藤)
 
 

2012年に控える新作アルバムからの先行曲としてDJ SN-ZのミックスCD「HARD PACK」で初公開され、シーンに衝撃を与えた。相性の良さは過去作で証明済みのDJ PMXが手掛けたビートは、ICE CUBE “GHETTO BIRD”使いで破壊力満点。タイトル通りにオジロの歴史を叩き付けていくMACCHOのライムも鬼気迫るもので、新作への期待を高めてくれる一曲だ。(吉橋)
 
 

最早クリシェと化してしまった感さえある“SWAG”というタームに敢えて挑戦したこの曲は、アーバン且つキャッチーさ溢れるトラックに、言葉遊びを多数織り込んだヴァースを載せることで、「“SWAG”とは“粋”である」と言わんばかりのクールさを提示。この程よい温度感と適度に力を抜いたラップの塩梅は、センスの賜物としか言いようがないし、簡単に誰でもマネできるものではない!(伊藤)
 
 

全てを一変させてしまった3月11日。その被害の最も大きかった東北を代表するGAGLEが、約一ヶ月後にリリースしたチャリティ・ソング“うぶこえ (See the light of day)”。様々なこの震災に関わる曲やチャリティ・ソングが発表される中で、自身たちも大きな被害を受けたGAGLEが作り出したこの曲は、聴くものの背中をしっかりと、そして暖かく押すような感動的な一曲となって完成した。現在も配信購入可能なので、未聴の方は是非聴いてもらいたい。(高木)
 
 

「メランコリック現代」のハイライトを飾る、NORIKIYOの新たな代表曲とも言える一曲。憂鬱になるまで悩み切りながら必死に出口を見つけようとする、アルバム全体に通じる空気感を最も象徴的且つポップに落とし込んだ曲と言えるだろう。この曲が出来上がるまでのエピソードは本サイトでの彼のインタビューに詳しいので是非ご一読を。(伊藤)
 
 

前アルバムである「THE NIGHT OF ART」を聴いて、彼のそれまでとこれからはどうやって止揚されるのかに非常に興味があったのだが、シングル「SUMMER VACATION」はその完璧な回答だった。「THE NIGHT OF ART」以降のファンクネスを“SUMMER VACATION”ではよりポップに提示し、彼の持つ懐古主義的なサウンド感はokadadaとYASTERIZEのリミックスで形にすることで、彼の自分の音楽に対する実直さが形になった一枚だと感じさせられた。(高木)
 
 

オリジナル・アルバムとしては実に6年ぶりとなった『M.A.D.2』を牽引するヒット・シングルたるこの曲は、葛藤混じりのリリックも含めて「意外性を狙った」といい、BACHLOGICとのコラボもこれが初。鋼田テフロンのサビはため息が出るほどハイ・クオリティだが、その歌詞をSALUが書いている点にも注目したい。(吉橋)
 
 

3月11日直後の『タマフル』で放送され多くのリスナーの胸を打った“そしてまた歌い出す”でもなく、「人を育てる」というテーマにエモーションだけでなく社会構造も含めて取り組んだ“HANDS”でもなく、RHYMESTERの新たな希望像を打ち出した“WALK THIS WAY”でもなく、乱暴さと屈折っぷりにRHYMESTERらしさを感じすぎるほど感じる曲をわざわざベスト・ソングに選ぶなんてAmebreakはやっぱり歪んでるのね……なんて余計なお世話だバカヤロウ!(高木)
 
 

クラシックとなった前回の“I REP”に引き続いて、DJ HAZIMEによるミックスCDのエクスクルーシヴとして用意された同曲。ホーンを多用したソウルフルなDJ WATARAI製のトラックに乗る豪華なラッパー陣は、ヘッズならばどうしたって気になるメンツ。HIP HOP!(吉橋)
 
 

QN/SALUという若手の超注目株に対して、中堅の域に差し掛かりつつあるKYNがどう対峙するのかがまず、この並びを見た瞬間に思わされたのだが、前作から完全にアップ・デートされたKYNのフロウ・スキルの刺激性はどうだ。QNの仕掛けた特殊なビート感も含め、独特のラップ感を持つ三者がどうビートに対して「乗るか」を提示した好作品。(高木)
 
 

2011年ベスト・ソング

伊藤「結論から言うと、アルバム選ぶときより難しかったね。で、去年のチャートと見比べて気付いたのは、圧倒的に分かりやすいアンセムが少なかったってこと。去年は“24 BARS TO KILL”や“STAY STRONG”、“I REP”みたいなポッセ・カットやコラボレーション曲が多かったし、去年人気があった曲っていうとそれらがパッと浮かぶんだけど、今年はそういう曲が少ないなって」

高木「私見だけど、今年は去年と逆にアルバムを決める方がスッと決まったってことを考えると、そういうサイクルなのかなって。アルバムの方に重点が置かれた年だった感じがする」

伊藤「共有意識だったり、シーンへの帰属意識みたいなモノが薄れてるっていうのもあるのかな」

高木「もちろん、それがアンセムの前提条件ではないけど、そういう意識を持った曲の方が、アンセムになりやすいって流れはあるからね」

伊藤「幻想かもしれないけど、それでも“シーン”というモノをレップしようよって言うのが去年だと“I REP”の根本にあったし、それを多くの人が共有したワケだけど、今年はそういう曲がないからね。だから、そういう曲の持つ『盛り上がってる感』が弱かった。去年の方が、仕掛ける側がムーヴメントを起こそうと思って、それが起きるであろう曲や構成を意識的に作った感じがあるよね。だけど、今年はもっと個人主義的な部分に走って、みんなが共有できる曲は少なかった印象がある。もちろん今までの話は曲のクオリティとは関係ないんだけどね。でも、日本語ラップはチャート・アクションが起こりにくいから、そういう部分も含めてベスト・ソングを選ぶのは難しかった。とはいえ、トップ3は比較的スムーズに決まったかな。“ZOO ROCK”は意識的に次代のクラブ・バンガーというコンセプトで仕掛けて、それがしっかりハマッたっていう好例だね。“SWAG”は自然体なんだけど、現在の感覚とスゴくすんなりハマッたから、今を感じさせる曲になったね」

高木「僕は英語が分からないから、バイリンガル系のラッパーが“SWAG”っていうのに拒否反応までは行かないけど、何となくその感覚を共有できないモヤモヤがあったんだ。でも、この曲で『あ、SWAGってそういうことなのね』っていう気づきがあったし、そういう感覚も翻訳した曲だなって」

伊藤「“PROFILE”はやっぱり王道感が一番強かったし、ノー・ギミックの好例だよね。あと、やっぱり震災を受けて作られた楽曲が今年は数多く発表されたけど、その中で震災と向き合って日本語ラップはどういう表現をすべきかっていう点で、“うぶこえ (See the light of day)”は一番納得のいく内容になってたと思うんだよね」

高木「個人的にはZEN-LA-ROCK“SUMMER VACATION”は楽曲だけじゃなく、シングルとしての構成力の高さに驚かされた」

伊藤「スゴく趣味性が高いんだけど、それでも時代とリンクして、求められる存在になってるっていうのは素晴らしいよね」