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Amebreak AWARDS 2011(6/8) BEST NEWCOMER'S ALBUMS


4カ国語を操り、マルチリンガルらしい多言語でのラップ・スタイルが印象的なMC:TAKUMA THE GREAT。HAIIRO DE ROSSI & TAKUMA THE GREATでの“WE'RE THE SAME ASIAN”で大きな注目を集めたが、その後にリリースされた1st「TAKUMA THE GREAT」はシリアスにもコミカルにもコンシャスにもと様々な方向性に進めつつも構成力の高い内容にで、これからを期待させるに十分な作品となっている。(高木)
 
 

YELLOW DIAMOND CREWの一員としても知られるZEUSのソロ作。若手ながら既に貫禄すら漂った本作は、いい意味で時にNY産のHIP HOPからも感じる“寒さ”を持っていると思う(特にこの季節に聴くと分かってもらえるかもしれない)。それは彼が自身を取り巻く事象とその空気感を、真実として上手く表現できているからに他ならないだろう。(吉橋)
 
 

MCのGIVINと、DJ/BEATMAKERのTEE-RUGで構成されるLOWPASS。サンプリングを基調としつつも新たなビート感をしっかりと取り込んだ、柔らかでありながら刺激の強いTEE-RUGのビートと、GIVINの内省的でありながらもリズミカルなフロウによって、リスナーに思考させる内容でありつつダンサブルという、難しく、しかしHIP HOPならではの構成には思わずうならされた。(高木)
 
 

沖縄・普天間で生まれ育ち、現在は関東を拠点に活動する20代前半のソロMC:MATCH。1stアルバムとなる今作ではJIGGやSKY BEATZ、RYU-JAといったトップ・プロデューサーを招き、フィーチャリングにもAKLO、Y's、LIGHT HILLのGEN ONEやM-CITYといった実力派が参加。トラックからラップまで新世代的なクールさは所謂“SWAG”系と括られることも多そうだが、アルバム後半では徐々にそのフロウの下に隠れたエモーショナルな側面が露になり、表現の幅を感じさせる好盤に仕上がっている。(伊藤)
 
 

非常に「1stらしい1stアルバム」だと感じさせられたDyyPRIDE from SIMI LABのアルバム「IN THE DYYP SHADOW」。彼の抱える懊悩や葛藤、過去や思想が、複雑且つ私的なリリックによって表現され、彼のこれまでの道程が独特の粘りのある低音のラップによってアルバムに閉じ込められる。ニューカマー作品の中ではもっとも日本語表現の面白さを感じた作品だった。(高木)
 
 

ベスト・ニューカマー

伊藤「「20代中盤(25歳)くらいまで、且つ流通したアルバムをリリースした人ってことで括ってるんだけど、去年と比べるとスゴく選びづらかったな」

高木「「SIMI LABやS.l.a.c.k.も他のチャートに入ってるし、フリー・ダウンロードも活発だったから決して若い世代が元気がないってことはないんだけど。だから、『盤の流通』ってことに興味がなくなってるのかな。流通させるよりも発表の敷居が低いし、方法によっては伝播力も高いフリー・ダウンロード/ネット・リリースに傾くと」

伊藤「「SIMI LABやRAU DEFにしてもFILE RECORDSやSUMMITっていうレーベルが彼らを“発見”してバックアップしたから流通盤としてリリースできてきたけど、発見されてなかったら今どうなってたかは分からないよね。フリー・ダウンロードやミックステープで注目された人のリリースもそんなに多くなかった、もちろんタイミングもあるけど。だから、こと流通作品ってことでは過渡期なのかもしれないね。そんな中において、TAKUMA THE GREATやHOOLIGANZの面々は、若い部分と計算高そうな部分を含めて面白かったな。あと、ZEUSは東京ハードコアHIP HOPシーンの次を担う可能性のある作品になったかなって。それから、やっぱりニューカマーが色んなモノを軽々と感覚で超えていっているのがやっぱり面白いし、ジェラるよね(笑)」

高木「「でも、全部違うタイプのアルバムだし、その人性が強いアルバムが挙がってるね」