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INTERVIEW[インタビュー] RSS

DJ KAN & AKIO BEATS

VOL.1も大好評だったIFK RECORDSプレゼンツの「SPLIT EP」シリーズ。VOL.2は韻踏合組合のDJ KANとこちらも韻踏関連の楽曲でお馴染み、AKIO BEATSの2トラック・メイカーが参加。トラック・メイカー/DJらしい、コアな発言満載のインタビュー。

インタビュー:浦田 威

「HIP HOPはいろんなジャンルの良いところを吸収していく音楽でもあると思うし、同じジャンルとは思えない程音が変わっていきますもんね。昔のGROUP HOMEとかがかかってた95年くらいと今の音はまったく違いますもんね」——DJ KAN

 大阪のヘッズ御用達レーベル、IFK RECORDS発、NORIMITSU & MR. FUKUSANによるVOL.1も好評の「SPLIT EP」シリーズに早くも第2弾が到着。今回すべてのトラックを手がけるのは、これまで寡作ながらも堅実なトラック・メイキングには定評のあるCHIEF ROKKAの頭脳、DJ KANと、先頃リリースされた遊戯「AROUND 中央区」でも会心のプロデュース・ワークを披露したAKIO BEATSのツー・トップ。前作とは対照的に非サンプリング、打ち込みをメインに作られた本作は、全国から集められた猛者たちと大阪アンダーグラウンドの空気感が絶妙に融合した、味わい深い一枚に仕上がっている。


■まず、お二人のキャリアのスタートから聞かせてください。
AKIO BEATS(以下A)「僕は元々ヒラオカンって名前でトラックを作ってて、10年くらい前から音麻心やHEAD BANGERZのファーストとかに参加してました」
DJ KAN(以下K)「僕はトラックを作りはじめたのは遅いんですが、DJとしては96年くらいから活動してますね」

■当時気に入っていた作品、アーティストは?
K「GRAND PUBA『2000』。シングルが出てた"I LIKE IT"とか、メロウな感じで好きでしたね」
A「NASが2ndアルバム『IT WAS WRITTEN』を出した頃に来日してて、僕は当時高校生でライブを観に行ったんですけど、そこでNASにやられましたね」

■NASの2ndと言えば、西海岸のプロデューサーも参加してましたよね。
K「AKIOはウェッサイな音を作るイメージがみんなにあるかもしれないですけど、アレはAKIOの一部であって、もっと違う作風でも色々作れるんですよね」

■なるほど、二人の使用機材を教えてもらえますか?
K「僕はREASON、NUENDOを使ってますね」
A「FANTOMとKORGのM-3、REASONです」

■今はPC、DTMも普及して、トラック・メイカーを目指す子が実際作れるようになるまでが本当に早いですよね。
K「昔と比べたら、PCベースになって曲を作るスピードは段違いになりましたね。MPCをみんなが使ってた頃は、買っても途中で挫折したヤツの方が多かったかもしれないですけど、今はLOGICとか滅茶苦茶操作が簡単で、効率いいですよね」
A「MPCは僕も一度、挫折しました。機材に関しては家にある、持っている機材でどれだけヤバいのを作れるか?ってとこは考えてますね。もちろん、特定の音を鳴らしたいときとか、どうしても新しい機材が必要なケースもあるんですけど。あと、自分の中では制作のモティヴェーションを上げるためにも『見た目がカッコいい』ってのも大事な要素で」
K「それは結構ある、見た目も大事やよな」

■では二人の気になるトラックメーカーは?
K「BEAT奉行君が好きです」
A「この人がっていうのはあんまりないんですけど、最近耳に入ってくる音はみんな、すごいレヴェル高いですよね」

■AKIOくんはMIGHTY JAM ROCKや卍LINEなどレゲエ勢との制作もしてて、今回はARMSTRONGとも一曲やってますが、元々彼と知り合ったきっかけは?
A「テリー(TERY THE AKI-06)君の家で知り合いました。リリースされてない曲もあって、前々から交流はあって今でもずっと自然にやれてる感じですね」

■特徴として、HIP HOPはたまに従来のレールを外れた滅茶苦茶な音も出てくるんですが、レゲエはある程度フォーマットがあって、物凄く変なトラックって出てこないように感じるんですが
K「そうですね。そういう意味ではHIP HOPが特殊なジャンルかしれないですね。ハウスとかもある程度の枠からはみ出さないと思うんですけど、HIP HOPはいろんなジャンルの良いところを吸収していく音楽でもあると思うし、同じジャンルとは思えない程音が変わっていきますもんね。昔のGROUP HOMEとかがかかってた95年くらいと今の音はまったく違いますもんね」

■では今回の作品について、まず構想はいつからですか?
K「去年の年末に組合長からオファーがあったのが始まりで、先に出た『VOL. 1』とも同時進行くらいで制作してたんですけど、NORIMITSU & MR. FUKUSANはサンプリング主体、僕らは今回に関してはキーボード主体でいくってのは最初から決まってましたね」

■1曲目“一途T.R.X!!! feat. HB FAMILIA”はAKIO君のプロデュース。タイトルからして直球ですが。
A「まず、分かりやすいことがしたかった。トラック・メイカーって裏方なイメージなんですけど、この曲では僕が前に出たくて、HB FAMILIAは身内なんでそういうのも言いやすかったですね」

■続く2曲目、KAN君とMSCの漢君“KK BESTSELLAZ”は、東西のKANでトピック的にも大ネタですよね。リリックでも出てくる8年前の出会いというのは?
K「MSCと韻踏が出会ったのがちょうどその時期でそこからずっと繋がってて、LIBRAにはホントに良くしてもらってますね。トピック的には前々から温めてたネタなんですけど」

■漢君が「あの頃と変わったのは金と女の多さだけ」と曲で言ってますが、KANくんも同様ですか?
K「お金は増えてないですよ」

■では、女のディールは劇的に増えたということですか?
K「ないですよ。浦田君じゃあるまいし(笑)」

■なるほど、では好きなタイプの女の子、ではなくラッパーは?
K「今回オファーした4組です。韻踏合組合に関しては身内なんでアレですが、韻だけでなく歌詞の意味を繋いでいくスキルが高いと思うし、そこが進んでる部分やと思うんですよ。396くんはまた違った魅力でバイリンガルでありながら大阪弁も織り交ぜるというすごいインパクトのあるスタイルで単純にファンというくらいやられてます」

■EPのラストはサイプレス上野君の“BLACK MOON”、コレはタイトルから90年代のハードコアHIP HOPを想像したんですが……どうしてこういう曲になったんですか?
K「上野君は横浜NO.1モテ男を自称されてるので是非その豊富な恋愛経験を曲にしてもらえないかと(笑)。モチーフにはSOUL SCREAMの“黒い月の夜”があって『ああいう女の子にフラれた男の悲哀をうたってください』とオファーしたんです。そしたら“BLACK MOON”というタイトルがついて返ってきたんですよね(笑)。あと、この曲については上野君のとびきりのエピソードがあるんですけど、それはリリパの時に本人から発表してもらえると思います(笑)」

■KAN君はDJなんで当然クラブでもよく見ますが、AKIOくんも結構遊びに行くタイプですよね。
A「ハイ、やっぱりHB FAMILIAとか知り合いがライヴするときは、自分の作った音がどういう感じで鳴ってるのかも気になるし、片隅でサウンドチェックしたりしてます。クラブでの鳴りはもちろん意識して作ってるんで、ロウが出てる方がいいけどやり過ぎもよくなくて、ただ単に低音を出せばいいってモンでもないんですよね」

■そういった現場にいる中で、関西の若手で気になるMCはいますか?
K「『ENTER』のバトルにもよく出てるR指定ですね。まだ若いし、明らかに即興なのにすごいフレーズが出てきたり。作品も是非聴いてみたいですね」
A「僕はCRACKPOTZのちゃくらメンソール」

■それでは最後に今後の展望、告知をお願いします。
A「僕が1曲提供してるERONE君のアルバムが11月21日にリリースされます。あとは、22 & GAZZILAのアルバムも近々出ると思うんで、チェックしてもらいたいですね。今回は二人だったんですけど、4曲では表現できなかった部分を出すって意味でも、自分名義の作品を作っていきたいです」
K「来年は韻踏も結成10周年でアルバムもリリースしますし、これまでの集大成的な1年にしたいと思っています。この『SPLIT EP』シリーズは第3弾も進行中で、こちらもすごいメンツが揃ってるのでそちらもどうぞよろしくお願いします!」
 

EVENT INFO
IFK PRESENTS 『ENTER』
 
日時:9月26日(土)22:00開場
場所:鰻谷SUNSUI(大阪)
料金:前売り 2,500円(1D)/当日 3,000円(1D)
出演:LIVE:「SPLIT EP VOL.2」 feat. HB FAMILIA, 漢, ARM STORNG & MISON-B,
396, YOUNG DAIS, 韻踏合組合, AKITAKEN DOB-ROK & SATUSSY, サイプレス上野, GEBO, BASI & ZIM BACK, アストニッシュ
CRACK PODZ/BOIL RHYME/GOBBLA
DJ:DJ KAN/DJ KITADA KEN/DJ PANASONIC/DJ HOTCHI他
(問)SUNSUI:http://www.sunsui.net/

IFK RECORDS PRESENTS 『SPOTLIGHT』 
日時:10月25日(日)17:00開場/18:00開演
場所:心斎橋BIG CAT(大阪)
料金:前売り 3,500円/当日 4,000円(各ドリンク代別)
出演:RHYMESTER/韻踏合組合
(問)BIG CAT:http://www.arm-live.com/bigcat/
プレイガイド:チケットぴあローソンチケットCNプレイガイドイープラス
※当日は『ENTER MC BATTLE GRAND CHAMPIONSHIP 2009』も開催

 
 
 
 

Pickup Disc

TITLE : SPLIT EP VOL.2
ARTIST : DJ KAN & AKIO BEATS
LABEL : IFK RECORDS/IFKCD-011
PRICE : 1,800円
RELEASE DATE : 8月21日