DJ LEAD |
DATE : 2009/10/05 |
大阪を拠点に活躍するDJ LEAD(R-RATEDクルーの一員としてもお馴染み)。そんな彼が先日、NYの凄腕DJ集団:HEAVY HITTERSに正式加入!日本人がNYのトップDJクルーの一員になるということは相当稀なことで、コレはかなりの快挙だ。そんな彼のHEAVY HITTERS入り、そして今月東京/名古屋/大阪で開催予定のHEAVY HITTERSツアー(なんとMAINOとRON BROWZも来る!)開催記念も兼ねて、Amebreak初となる彼のインタビューをお送りする!
インタビュー:浦田 威
「ライフワークとしてHIP HOPを楽しむってのを、みんながもっと知ってくれたらいいなって。俺はこれからもクラブに限らず色んなとこでDJして沢山の人と出会って、HIP HOPを生活レヴェルにまで広めていきたいですね」
アジア人で初、NYのラジオ局:HOT97でのラジオDJとして活動や、THE NOTORIOUS B.I.GのライヴDJとしても知られるDJ ENUFF率いる、NYの著名DJたちが集うアーティスト集団:HEAVY HITTERSへの正式加入を果たした関西の雄、DJ LEAD。大阪という“地方都市”に拠点を置きながらも、本場のシーンと日本をダイレクトに繋いできた彼のここ数年のアクションは、クラブ・シーン全体を語る上でも特筆に値する、ユニークなものだったはずだ。NYへの憧れから渡米を繰り返し続けた中、次第に“日本人DJ”としての存在意義を感じ取り、本場のシーンへとコピーではない、日本のHIP HOPを“文化”として認めさせた彼の功績は、シーンにとっても大きな意味を持つことになるだろう。貪欲に描いたプランを実行に移していく、彼のヴァイタリティの源は、驚くほどピュアなHIP HOPへの情熱に他ならなかった。
■まずはHEAVY HITTERS入りの経緯を教えてください。
「7年くらい前からNYに行き続けてるんですけど、元々DJ ENUFF、KAST ONEとかHEAVY HITTERSのDJが好きやったんですよ。それで何回も行く中、そもそもクラブDJって大阪や京都、NYでも同じなんですけど基本的に地元でやってるヤツの方がその土地のお客さんを分かってるやないですか。
地域に根付いてるDJはリスペクトできるし、もちろんそうあるべきなんですけど、地元のDJがいる以上俺がそこで勝負するにはよっぽど有力なクルーに入るかNYに住まんと無理やなって気付いて、色々考える時期もあって……プレイさえできたらロックする自信はあったんですけどね」
■その状況が変わった契機は?
「友達からDJ ENUFFを紹介してもらえる機会があって、『俺は昔からHEAVY HITTERSが好きや』って自己紹介をしたんですよ。そしたら『興味ある』って言うてくれたから、チャンスやと思って、2年前ENUFFに俺らのやってることを見せたくて初めてツアー組んで、ENUFFは東京のことはもういろいろ知ってたかもやけど、名古屋ならDJ RYOW、福岡ならDJ BABY BOSSやDJ DIRT FLARE 、熊本のDJTOMOとかもちろん、地元の俺の周りのDJも含めて地元でちゃんとかましてる人と一緒にやって、『俺らはこうやって日本でまとまってやってる』ってのを見てもらったんですよ。そしたらENUFFは、日本でも小さいクラブなら地元のヤツがちゃんと根を張ってやってて、大きいクラブは派手にやっててそっちの良さがあったり、そういうとこもNYと一緒やなって、深いところまで俺らを理解してくれたんですよ。そのツアーで俺のDJも気に入ってもらえたから『HEAVY HITTERSに入れ』ってなって。当時は決定やなかったんですけどね。そこから2年くらいでENUFFやKAST ONEの家まで遊びに行って家族と一緒にご飯食べたり、生まれ育ったプロジェクトまで連れて行ってもらったりもして、本当に深い信頼関係が築けたんで、ようやく一緒に仕事ができるまでになりました」
■単なる営業としてではない、交流が果たせたということですか?
「そう、最初はENUFFに美味いメシ用意せなあかんなとか色々気を遣ってたんですよ、もちろんそれはリスペクトを込めてしっかり日本に迎えてあげなってのがあったし当たり前やけど、ENUFFはそういう金をかけた部分やなくて、もっと文化的なところに興味があったんです。俺らが日本でR-RATEDとかHIP HOPのレーベルやってて、地元のPARTYでは服屋とかダンス・スタジオともリンクして色々動いてるのが、ヤツらから見たら面白いらしいんですよ」
■HEAVY HITTERS総帥、DJ ENUFFの魅力とは?
「HIP HOPでありながらもどこにも偏ってないというか、全てのジャンルに対して綺麗にプレイできる。音楽好きで深い知識があるし、最近の流行りから昔の古い曲までバランスが良いですね」
■KID CAPRIやENUFFをはじめ、NYのDJは積極的にマイク握りますよね。LEAD君がマイクで煽るのも彼らの影響が?
「昔から憧れてたってのはあります。俺はKID CAPRIよりもう少し若い世代、MISTER CEEとかENUFF、FUNKMASTER FLEXとかをよく聴いてたっすね」
■NYはやはりLEAD君にとって特別な場所ですか?
「昔は西海岸が好きやったりで、偏ってはないんですけど、HIP HOPの世界で一番情報発信してる場所って、どれだけよそでお客さんが入ってようが、やっぱりNYやと思うんですよ。けど、それを日本でそのまま真似するのは違う。俺も若い頃は『NYで流行ってるからこの曲がカッコ良い』って考え方もあったんですけど、それは間違いやったなって気付いて。NYでも日本でも地域によってウケる曲が違ったり、そういうのがHIP HOPならではの面白いところやと思うんですよ」
■では国内、特にパーティのシーンについては?
「向こうではクラブにいろんな年齢層の人らが来て自由に楽しんでるんですけど、こっちではある程度年齢いった人は酒かパーティ好きやないと、クラブに行きにくいってのはあると思うんですよ」
■確かに、年齢が上がると酒好きじゃないと遊びに来辛い部分はありますよね。
「NYって乾杯もそんなにないし、人が集まったときに『俺はコーラ……』とか、日本人特有の酒飲まな気まずい感じってないんですよ。俺は飲めるからいいんですけど、日本人ってクラブに限らず、酒でワイワイするのが好きやと思うから、HIP HOPが好きで酒を飲めない人でもクラブも含めて色んな音楽がかかる場所で楽しめる環境が滅茶苦茶大事って思うっすね。酒がなくても純粋に音楽とプラスアルファなにかってのが増えたら、もっと良い方向でHIP HOPが広がると思うんですよ」
■では地元、関西のシーンについては?
「良くなってると思いますけど、ラッパーは個性のあるいい感じの人らが東京に行ってまうってのはある。俺は上を目指す人が東京に行くのは全然良いことやと思うんですよ。ただ、もっと関西で一杯良いラッパーが出てきてくれたら面白いのになって。ANARCHYはホンマに突き抜けたけど、ひとりでシーンは変わらんから、関西だけでANARCHYみたいな存在が10組以上いて、毎月新譜も出まくってる状態になって、DJもクラブでプレイしてサポートできたらいいと思いますね」
■日本では本当の意味でクラブから火の着いたヒットというのは、なかなかないですよね。
「やっぱり日本では俺らがリアルに感じるラッパーも、一般の人にとってはポピュラーではないんですよね。向こうではJAY-Zの歌うことにおばちゃんでも子供でも共感して歌うことが出来ると思うんですけど、日本で尖ったことを歌ってる人はカッコ良いし、俺は共感できるんですけど、HIP HOPとかクラブに興味のない人にはまだ届いてないと思うんです」
■確かにHIP HOPの世界でよく言われる「Fuck the police」とかの常套句も、日本でごく普通に暮らしている人たちにとっては実感し難い感覚かもってのはありますよね。
「そう。向こうの人らは差別とかもあって本当にそう思ってるからリアルに感じられる。実際ポリスはほんまにマフィアよりヤバいみたいやし(笑)。こっちでは表現の仕方でいろいろ難しいですけど、最近ではAK-69君やサイプレス上野君、COMA-CHIちゃんみたいにちゃんと実力もあってクラブとか現場上がりでそのままのスタイルで、一般層にも受け入れられる人ってのが増えてきたと思うんですよ。そういうクラブ・シーンにもしっかり繋がってる人らが大きくしていけば、もっとシーンが良くなる。俺はクラブDJとそういうラッパーの架け橋みたいな役割ができたらいいなと思ってます」
■日本なりの、オリジナルな広め方というのがあるわけですよね。
「アジアの他の国って、結構HIP HOPがダンス・ミュージックの一環として微妙な広がり方をしてたりもするんですけど、日本人はとことん追求するのが得意なんで、NYでもMUROさんは『KING OF DIGGIN'』って言われてるし、独自の良い部分を残しながら発展していけばいい。俺らが向こうのアーティストを認めるみたいに、向こうも俺らを認めるような状況が生まれたらいいですよね」
■今後の目標は?
「日本でHIP HOPは薄く広がっただけで、本当にコアで死ぬほどHIP HOP好きなヤツってのはそんなに増えてないと思うんです。けど俺や浦田君の年齢で、HIP HOPとか心底好きなモンに出会えんくて、『毎日仕事でおもんないわ』ってなってしまってるヤツに比べたら、HIP HOPにハマるってすごい楽しいことやと思うんですよ。だからライフワークとしてHIP HOPを楽しむってのを、みんながもっと知ってくれたらいいなって。俺はこれからもクラブに限らず色んなとこでDJして沢山の人と出会って、HIP HOPを生活レヴェルにまで広めていきたいですね」
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INFO |
EVENT INFO
THE HEAVY HITTERS JAPAN TOUR 2009
日時:10月16日(金)22:00開場
場所:心斎橋JOULE(大阪)
料金:前売り 3,500円/当日 4,500円(各ドリンク代別)
出演:DJ ENUFF/DJ KAST ONE/DJ LEAD/MAINO/RON BROWZ/RYUZO/LA BONO/YOUNG BERY/NAUGHTY/JC/HIROM JR./HEAD BANGERZ/GAZZILA/DJ RYOW他
(問)JOULE:06-6214-1222/http://www.club-joule.co.jp/
日時:10月17日(土)19:00開場
場所:名古屋PLUS PARK
料金:前売り 6,000円/当日 7,500円
出演:DJ ENUFF/DJ KAST ONE/DJ LEAD/MAINO/RON BROWZ/DJ BIG-S/M.O.S.A.D./MC JUN/YOUNGEST IN CHARGE/G-56他
(問)PLUS PARK:052-261-1173/http://www.plus-park.com
日時:10月18日(日)22:00開場
場所:渋谷HARLEM
料金:前売り 3,000円(1D)
出演:DJ ENUFF/DJ KAST ONE/DJ LEAD/MAINO/RON BROWZ/RYUZO/ANARCHY & DJ AKIO/DJ HAZIME/DJ KOMORI他
(問)HARLEM:03-3461-8806/http://www.harlem.co.jp
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