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KREVAがトータル・プロデュースを務めたSONOMIのニュー・アルバムがリリース

文:高木“JET”晋一郎

「S.O.N.O.M」/SONOMI

 
 一年ぶりのニュー・アルバム「S.O.N.O.M」を完成させたSONOMI。このアルバムから強く感じたのは、しっかりとした“ポップ”を獲得し、それを自身のモノとしてしっかりと作品に落とし込んだ、SONOMIの新たな進化だった。それは彼女のクラブ・ベースでの活動という非ポップな行動から喚起されたイメージでもあるのだろうが、これまでの彼女の作品から明確なポップへの志向はなかなか感じられなかったし、ある意味ではポップな方向へ踏み込むことへの抵抗感を端々に感じる部分があった。

 例えば前作で言えば“MIDNIGHT”は、仕立て自体はポップなのだが、曲を細かく聴き取れば聴き取るほど、いわゆる広い層に届けるよりも、コアなリスナーに届ける方向性を感じさせる作品だった(もちろんそれが悪いという訳ではなく、あくまで比較として)。しかし今作での、いわゆる「通好みのクールさ」や「(音楽ファンに認められるような)カッコ良さ」といった部分の追求よりも、臆することなくグッド・ミュージック/グッド・サウンドを追求する姿勢は、必然的に作品全体のクオリティをしっかりと仕上げ、誰が聴いても「ステキなアルバム」だと感じさせる強度のある“ポップ”さを獲得している。

 それは先行してリリースされていた“ミラクルチョコレート”からも明らかではあった。SONOMI/KREVAに加えてさかいゆうという布陣で組み上げられたこの曲は、メイン部はBPM130付近の4つ打ちだが、フックではダウンビートに、リリックの展開もメイン部は彼女自身の内面をザクザクと歌詞にしていくが、フックではその内面があるファクター(これは言葉にするとつまらないのでここでは書かない)によってぐっと変化するという、非常にドラマティックな展開を見せる曲であり、その意味ではクセの強い曲ではある。しかし、そのクセの強さが過剰になってしまうギリギリ手前で抑え、ポップさを感じさせる方向にコントロールしている。そのように、このアルバムに進化を感じる一因となっているのは、SONOMIがきっちりと楽曲をコントロール出来ているということだろう。

 例えば、“いっちょBirthday”に感じる、可愛らしく高揚感の強いメロディ展開とコーラスも、どうすればポップに響かせることが出来るかという意志をしっかりと感じる曲構成となっている。また、SONOMIらしい高いストーリー構成能力に加えて、“きっとあるはず”や“ミラクルチョコレート”、“風はいつも”に表現された「彼女自身の姿」という部分も、このアルバムをよりポップに聴かせる作用を生んでいるだろう。より彼女自身がどういったパーソナリティの持ち主であり、何を思うのかが明らかになったことで、リスナーと彼女との距離はぐっと縮まり、SONOMIの提示する世界観により乗りやすく、理解しやすくなり、それによって彼女の生み出すストーリー仕立て楽曲やラヴソングも、どういう人がどういう思いで書いたのかという、バックグラウンドが明らかになる事で、より立体感と深みを生むことに成功している。

 トータル・プロデュースにKREVA、そして千晴や熊井吾郎といったこれまでも馴染みの深いアーティストが参加した作品であるが、よりSONOMIというアーティストが露わになり、彼女の「アーティスト性」が強く押し出された本作、彼女の進化をしっかりと見届けて欲しい充実作だ。


SONOMIオフィシャル・サイト
http://www.sonomi.biz/

SONOMIオフィシャル・アメブロ
http://ameblo.jp/sonomi-blog/


TITLE:S.O.N.O.M
ARTIST:SONOMI
LABEL:9月8日
PRICE:2,900円
RELEASE DATE:9月8日

TRACK LIST
01.“S.O.N.O.M(introduction)”
02.“愛が足りないよ”
03.“ミラクルチョコレート”
04.“Day and Night”
05.“Highway of Love”
06.“You”
07.“きっとあるはず”
08.“いっちょBirthday”
09.“風はいつも”
10.“I Pray”
11.“おやすみ”
Bonus Track: “SUMMER Remix feat. あるま”